「あのさ…加奈。」

「なぁに?」

息を呑んだ。
「聞いて欲しいことが有るの。」
笑顔で「良いよ。」と答えられた。

私は木下君の事を話した。
他の女子と話していると

もやもやする事。

羨ましい。と思うこと…
「愛。それは、恋だよ。」

「え?でもうち好きな人居るよ?」


私がそう言うと加奈は私の肩に手を置いて大人っぽいことを言った。

「それは、本当の恋じゃなかっただけじゃないのかな?少し勇気君の事考えてみたら?」

そんな事を言われたから。
だから…
頭では否定したかったの。
ただそれだけで…


「…加奈に何か分かるはず無いじゃん!モッテモテの加奈には!!」

そう叫んで教室を走って出て行った。


本当はこんな事が言いたい訳じゃないのに。