死ぬ…?
美桜…が…?

俺が……スキな美桜…が?
そう。自然に思う
愛しいと。好きと
「勇気。聞いて欲しい事が有るの」

細い指は俺の腕を握る

ベッドに顔を近づけるように座った
聞き漏らさない様に

「あの…ね…スキ…だよ…」

スキ。
その言葉は胸に突き刺さった
死ぬと言っている少女
スキと言う思い

残った時間


「ねぇ…お願い…返事を頂戴…」

泣きそうな声をして俺に訴える
「……俺も…俺もスキだから死ぬなよ!!俺は、美桜と生きたい!だから…」

だから……


「死なないでくれ」

そう言えなかった
涙が邪魔をしたから