『この船が…お爺ちゃんの…』
自然と涙が出てきた
「悪かったな…お前のじいさんの船なのに…」
そうクリュウさんが言った
『いえ…良かったです。皆さんがこの船に乗っていて』
そう言って私は微笑んだ
お爺ちゃんのこの船が私とクリュウさん達を繋いでくれたことが嬉しかった
「あと1つお前に教えないといけないことがある」
真剣な顔で船長さんが言った
あまりの真剣な顔に緊張が走った
「…この船…もう出航してるんだが」
『…へ…?』
「いや…だから~この船出航してんだよ」
私はその言葉を聞いて急いで外に出た
島を見ると港に町のみんながいた
だけどその姿は少し小さく見えた
『…うそ…』
私はその場にへなへなと座り込んだ
「どうした?」
そんな私をよそに船長さんはのんきにいた
『どうして出航したんですか!?』
私は船長さんに詰め寄った
「だから言ったじゃないですか~渚さんが怒るって」
とイチ君
『私はあの島を…「お前そんなにあの町の奴等が頼りねーのか」
『ちがっ…』
ショウさんの言葉に言葉が詰まった
「見てみろ。あいつらの顔…どう見える?」
私は言われた通りに町のみんなをみた