顔の火照りが治まるのを待っていると今度はイチ君は両手一杯に何かを抱え歩いてきた

 『イチ君。どうしたんですか?』

 「あ…渚さん!聞いてくださいよ!!皆さん酷いんですよ!僕に船に運ぶ荷物を押し付けて宴会を楽しんでるんですよ!」

 そう言って怒るイチ君を見て可愛いと思ってしまった

 『私が運んどきますよ』

 「それは駄目です!!渚さんにそんなことさせられません」

 『でも今日の主役はイチ君達なんですから逆にこっちが駄目ですよ』

 それにこれだけですよね?っと聞いて私はイチ君が抱えていた荷物を持った

 「渚さん…ありがとうございます」

 『いえいえ。イチ君こそ楽しんで下さいね』

 はい!…と言ってイチ君は宴会の方に駆けていった