俺は渚が外に出たあと船にいた

 それにしても…あいつ喜びすぎだろ

 俺は渚の喜んでいた姿を思い出していた

 「クリュウ…気持ち悪いぞ…」

 そう言ってあからさまに変な顔をするショウ

 『んだと!?』

 「何だ」

 それから数分間ショウと言い合いをしていた
 すると船の近くで呼ぶ声が聞こえた

 「コウガ船長!クリュウ兄ちゃん!ショウ兄ちゃん!セナ兄ちゃん!シイ兄ちゃん!イチ兄ちゃん!」

 『あれ?絵茉じゃねーか。どうした?』

 呼んでいたのは絵茉だった

 近くまで行くと我慢していたのか泣き出した

 『なっ!どうした!?』

 いつの間にか船長達も来ていた

 「ナギ姉ちゃんが…ナギ姉ちゃんが!」

 『渚に何かあったのか!?』

 「私…「絵茉!!!」

 絵茉が話そうとした時遮るように絵茉の父ちゃんが駆けつけていた
 それだけでなく町の人達全員が…

 「いや~すみません。忙しいときにお騒がせしてしまって」

 『いや…そんなことより今…』

 「あははは…ついさっきナギちゃんに怒られましてね。」

 「ちがっ…「絵茉!これ以上困らせるな!」

 絵茉の父ちゃんが怒鳴った

 「…んで…」

 俯いた絵茉が震えながら口を開いた