私は再び手下の前へ出た

 「今まで男のふりをしていたとはな…まあいい。こいつをつれてけ!」

 そう言って私の腕を掴んだと同時に絵茉ちゃんが離された

 「ナギちゃん…」

 「ナギ姉ちゃん!」

 泣きそうな顔でみんなが見ていた

 『みんな…ごめんね。今まで守ってくれたのに…それからお願いがあるの…』

 『あの人達には言わないで…』

 「何で!?」

 『これ以上冒険の邪魔をしたくないの…お願い』

 「ナギ姉ちゃんっ…」

 泣き出す絵茉ちゃん

 『私は大丈夫…』

 「おら!行くぞ」

 そう言って私はドレイのいる城へと連れていかれた

 取り残された町の人達は…

 「どうする!?ナギちゃんが連れていかれた」

 「やっぱりあの人達に知らせた方が…」

 「いや…駄目だ。ナギちゃんがそれを望んでいない」

 「だったらどうすんだよ!?」

 1人の男が胸ぐらを掴んだ

 「それを今考えてんだろ!?」

 喧嘩が始まり騒がしくなる町の人達

 「父ちゃんもみんなもいい加減にして!!!」

 さっきまで泣いていた絵茉ちゃんが怒鳴った

 「絵茉…」

 「私…私っ…あのお兄ちゃん達に知らせてくる!」

 そして絵茉ちゃんは港へ走りだした

 「ちょっ…絵茉!!!」

 町の人達は絵茉ちゃんを止める為後を追いかけた