『ヘクチッ…』
「お!ナギちゃん風邪かい?」
『ん~そうかも…』
そんな私は町で色々見ていた
「そういえばいつもの兄ちゃん達はいないのかい?」
『クリュウさん達は明日の出航の準備で今日は一緒じゃないんです』
「…ナギちゃんはいいのか?」
『え?』
「ナギちゃん旅に出るのが夢なんだろう?あの兄ちゃん達に言えば連れてってくれるんじゃないのか?」
『私はいいんです。今はこうしてみんなを守れるだけで十分だから』
「ナギちゃん…」
『あ!おじさんこれいいね』
「お!中々見る目あるね」
この島の人達はいい人ばかり…
だからこそ守らないと…
そう思ったとき
「その子を離せ!」
突然怒鳴り声が聞こえた
行ってみるとそこにはドレイの手下が何人もいた
「ここ最近来なかったのに…」
とそのまわりにいた人達が話していた
1人の手下の手にはこの町で唯一の女の子絵茉ちゃんがいた
「子供には手を出さない約束だろ!?」
「そんな話は忘れたな。これは船長ドレイの命令だ。このガキは連れていく」
「お父ちゃん!!!!」
『その子を離せ!!!』
そう言って私は素早く絵茉ちゃんを取り戻した
「ナギちゃん…」
「ナギ姉ちゃん~」
泣き出す絵茉ちゃんを抱きしめ『もう大丈夫だよ』となだめた