振り向くといるはずのクリュウさんがいなくなっていた
「とにかく急ぎましょう!」
『あ…はい』
私とイチ君は居なくなったクリュウさんを置いて宿へ向かった
宿につくといつの間にかクリュウさんがいた
『あれ?クリュウさん何処に行ってたんですか?』
「いや…別に」
『?』
口ごもるクリュウさんを不思議に思いながら私達は船長さんの部屋へ向かった
部屋に入ると重い空気が流れていた
『あの…聞きたいことと言うのは…?』
「渚…この島に来てずっと思っていた。どうしてこの島には女が1人も居ないんだ?」
どきっ…
『えっと…別の島にちょっと用事で…』
そう言いながら私は目をそらした
「それは俺の目を見て言えるか?」
『…』
黙りこんでしまった私を見て船長さんは話を続けた
「それに…この島は俺が聞いていた話と違う…この島に女が居ないこととお前が男の格好をしているのと関係があるんじゃないのか?」
『…っ!?』
「そうなのか!?渚話せよ!」
クリュウさんが大声をあげた
そんなクリュウさんから離れ皆さんから背を向けた
「渚!」
『…っ』
「…やっぱり俺達みたいな海賊には信用ないか?」
今まで黙っていたセナさんが口を開いた