中学3年生の春、きみと出逢った。

菜原あかり。14歳。
髪は前下がりのボブ。
自分でもよく笑うと思う。

隣は上原快斗。学校でも人気なイケメンバスケ少年だ。

「菜原さん、ネームペン貸して?」

「えっ!うん、いいよ。」

コツン、と手がふれ合った。

慌てて手を引っ込める。

「「ごめん。」」

快斗の顔が赤くなる。

「?」

どうしたのかな…。