すでに電車は停まってホームで待っていた人たちを吸い込むように乗せていく。

たいして混んでもいなく、すぐに目についた席に座れた。





さて続き続きっと…





いくら探しても家の近くで条件に合った場所は見つからなかった…











……



………………









まもなく……





月夜野…月夜野…………







自分が降りるべき駅の名前が突然聞こえた。


ビクンと驚いて起きると、条件反射が働いてすぐにカバンを手に取る。
まだホームには着いていないことを悟り、胸を撫で下ろした。



いつの間にか眠ってしまっていたようで、ヨダレが服に軽く付いているのを見て周りを見ながら慌てて袖で拭く。





乗客は乗った時よりは明らかに減っていた。



ホームの側を減速しながら通過しているのが窓から見えて慌てて荷物をまとめて立ち上がった。