暗闇の向こうからゆっくりと小さな明かりを灯して歩いてくる…
…誰だ!!
心臓の鼓動がトンネル内に響く。
それに合わせて体もビクビクと震えていた…
その声には聞き覚えのある声なのだが誰だか思い浮かばない…
「………だ……誰ですか…?」
震える声で問い尋ねる。
まだ遠くだが、暗闇に小さくぼんやり浮かぶ赤い灯火はなんだか不気味だった…
そして…
永井の質問に答える…
「…………長嶺だ…!……そこにいるのか…?」
その瞬間、体中 安堵で満たされた。
「……はい!……長嶺さん!こっちです!…助けてください!……扉が開かないんです…!」
暗闇で見えるはずもないのに手招きで助けを求めた。
ガチャガチャ…
扉は未だに開かない…
ようやく足音が近くまできた。
「…ハァ…ハァ…ハァ…」
どうやら長嶺も急いで来たらしく、息が異常に荒い。
「……長嶺さん…!」
「………俺って……