コテージで二葉は秘密をほとんど打ち明けてくれた…

その事実が何よりも嬉しい…





だがそうしてくれていた人が今ここで……



命を落とした…





自分にとって頼りにできて安心できる人なんてこの職場では二葉と大島しかいなかった…


なのに…



なのに…!

自分はあの時、客におびえて二葉を蹴落としてオーダーを奪ってしまった…!

自分のせいで…二葉を追い込んでしまった…

裏切ってしまった…!


それが何よりも悔しい…
自分が憎い…

それと同時にこの場所から二葉の無念をはらすべく、脱出を必ず成功してみせる!

永井はそう決意し、厨房へと引きずられていく、包帯で巻かれた二葉の頭と体を目で最後まで追った。





二葉さん……ありがとうございました…




そして……ごめんなさい……