「はい…静粛に~!…もう言いたいことは言えたかしら?」
オーナーが場を静かにさせる。

「…さっき田所ちゃんが言ってたように、二葉ちゃんは今日で退職よん!!みんなの期待の星がいなくなるなんてねぇ~…でーも、最後まで優しくしてあげてね!」
オーナーが明るい声で言った。

二葉に対する冷たい目線が室内を包んだ…


大島と永井の視線の先には、ただただ床を見てうなだれている二葉の後ろ姿が鮮明にうつった…。



そんな二葉をよそに次の準備に取りかかるオーナーや従業員たち…
その流れに沿って自分たちも位置についた。
こういうとき自分たちの無力さが痛いほど心にしみた…


二葉もゆっくりと位置についた…



「…さぁ~て!始めるわよ!…第3部!!」

室内の誰もが二葉の顔色をうかがっている…
チラッと見る奴もいれば、さっきからずっと凝視している奴もいる…


こいつら…楽しんでやがる…!

「…ふ…二葉さん!…お…俺たちは二葉さんの味方だからな…!」
大島も同じ気持ちのようだ。