「…で……どうした…?」
「………いや……さっきのイカサマ野郎さぁ……………なんであんな危険をおかしたのかなぁ…と思ってよー…」
「……………?」
「……いや、だってオーナーがどの紙を引くかも分かんないのに わざわざ危険おかしてまでもあんな大量の紙入れねぇだろ…?…人数分引いたのにまだ紙が残ってたら なんでこんなに紙があるんだ…っていう話になるんじゃねぇ…か…」
「…それだ!!」
「……なんだよびっくりさせやがって!!」
少し困った顔をして大島が言った。


「……いや、大島!それだよ!」
「………何がだよ!声でけぇーよ…!」

周囲にいた従業員の視線を感じたため ヒソヒソ話に切り替えた。


「…だから………やっぱオーナーとあの客はグルだ………いや、正確に言うとグルだった……かな…」
「……どーいうことだよ…」
「…つまり最初は あの客がたくさん投票用紙を入れる見返りに オーナーは給料をあげるという契約だった。………でもあの客のイカサマ疑惑が出たところでオーナーはあの客を切った…。」
「………つまり自分にもグル疑惑が浮上する前に裏切ったということか…」
「……あぁ…。……一度あの客を外に出して口を縛ったのも、突然余計なことをバラさないようにするためじゃないかな…。」
「………すげー…!辻褄が合うぞ…!!」
「……ただ…なんでそんな契約をわざわざ交わしたのかが分からないなぁ……」
「………んー…それはあれじゃないの…?……たまには票を動かしたいんだよ…」
「…そんなことしたら更にダメだろ…。」
「…………じゃあ…何なんだ…!?」






「…50点だ…!」

「…………えっ?…あっ…二葉さん…」
突然横から二葉が現れた。

「…えっ……何が50点なんですか…?」
「……オーナーがなぜそんな契約を交わしたかだよ…。」
そう言うと二葉は二人から離れた。


永井と大島は首を傾げた……





「…では第四部を開始するぞ!」

「……じゃあ永井 また後でだ!」
「…お…おう!」




第四部の開始の合図が鳴り響いた…