トンネルの通路に出ると、出口に向かって続いてるはずの暗い道に吸い込まれる気持ちになった。
…………ここを俺は逃げていって……その先で………
自分の首が刈られる瞬間を、夢だが一度味わってしまった…
初日のように結局 オーナーに最終的には見つかり、今度こそ殺されるに違いない。
もはや永井に『脱出』の言葉は浮かばなかった……
ゆっくりと寝室に足を運ばせる…
仕事の時間が近づく。
ベッドから出て、次々と食事をとりにいく従業員の背中をただ見ていた…
時刻は夜の10時…
今日は深夜2時からシフトが入っているはずだ。
まだ勤務時間が2時間に設定したからよかったが、できることなら1時間も働かない日を作っておけばよかったと後悔する。
出るのは ため息だけ…
お金のことなどもはや どうでもよかった…