「おっ!お前から話しかけてくるとは思わなかったなぁ~…」
時々かすれる声は、聞いてて耳に残った。

「……あいつは今日でここを抜け出せる契約をしていた奴だ…。」
「え…?」
「一昨日まではピンピンしていたのに、昨日 何かを聞かされたら突然暴れだしてな…。まぁ大したことじゃねぇだろうがよ。暴言吐いて殴り合いの大喧嘩はここではよくあるし…。」
「…はぁ…。……………俺だったらここをもうやめられるって知ったら別に気にしねぇけどなぁ……」
永井がそうつぶやくと…

「…クククッ…!確かにそうだよな…。でもあいつはここに来たときから情緒不安定だったんだ…。」
「……そういうもんなんですかね…。」

それにしても平居の表情はもう帰還できない穴にでも堕ちたようだった。
いくら情緒不安定でもそこまで暗くなるだろうか…


「…では発表するぞー!これで最後だ…!…………13位…!!」


他の従業員との対立が多い灘…
情緒不安定な平居…




どちらが残る…!






「…本日最後の通過者は……!!」