昨日と同じような面子に同じぐらいの人数だった。もちろん昨日見かけなかった客もいる。
何かの情報を掴んでいると見られるあの男もいた。
店内はBGMなどかからず、ただ客の罵声や歓声が耳を通る。
永井は昨日言われたように『人をよく見た』……。
オーナーも従業員も客も……特に変わりはなくいつも通りだった…
オーナーはここのところ携帯をいじくってばかり…二葉はピシッとした状態を保ち 顔色一つ変えなかった…。昨日は派手に儲けた男は従業員一人一人をなめるように眺め、『クビ』になる条件を知っているという男は汚れた帽子を深くかぶり下を向いたままだった…。
……何もおかしいところなどない……一体どうしたら生き残れるんだ…
「…さぁ〜て!…そろそろオープンの時間となります!皆さん大変お待たせ致しましたぁ〜…!!」
オーナーは両手を大きく広げて挨拶した。
この時間の従業員は13人…
一時間後にはこの中の誰かが死ぬ…