「あっメガネ鞄の中だ! 咲~私の分も見て~」



目の悪い私は、目の良い咲にクラス表を見るのを任せた。


「ん~分かったあ。まあうちら最後の方見とけば良いし!」



咲は、私のお願いやわがままを断ったことがない。




今みたいなちょっとしたことから、大きなことまで。




それは…私が心臓病だから。多分。




咲のことだから、この私立中学を受験したのも、私のことが心配だからだと思う(私は何も聞いてないけど)。