へぇ…



こんな風になってるんだ。




「…………へぇ」





後ろから声がしてすごい勢いで耳から手を離し振り返る。






「………歩椎………」







「お前、こいつと関係持ってたわけか」






「ちがっ……!!」







「こないだ否定したのは何だ?





こいつとは何もねぇって言ったよな?」






「なんもないよっ!! 今だって何にも…!!」





「キスしようとしてたじゃねぇか」






「え……?????」






キ…ス……????




「ちがっ…! それはただピアスを覗いてただけで……!!!」





やだ…!!




勘違いしないでよ…!!





私は早く仲直りしたいのに!!





「へぇ。すげぇ言い訳。






お前俺と喧嘩してる1週間こいつと寝た?





俺のこと拒否っといて、処女とかも嘘か?





こいつ夜の仕事してるからすぐ手出すしな」









「うっせぇ」






寝ていたはずの澤本くんから声がした。





ずっと起きていたのか、今起きたのかは不確かだけど。