「とりあえず大きい声は出すな」





「………最低」




「え?」








確かにあいつ、女とられたって言ってた。





あの時澤本くんが言ってたこと本当だった。




でもさ、忠告した本人が今から……やめて。





やだ。






「………明日華ちゃんさ、本当に俺が犯すとでも思ってる?」





「………え?」





「家どこ?」






「えと…あの……」






話が全く読めません。






澤本くんはいつの間にか運転席に座っていて、ちゃっかりシートベルトまでしている。





「だから、俺あいつら追っ払ったから」





帰ったらどんな仕打ちが待ってるか分かんねぇけどな、と澤本くんは笑った。






「……助けて、くれたの……????」







「んまあ簡単に言うとそんな感じ」