「ちょっ!
桃姉、麻衣と唯が!」



「…きゃあ!
待ちなさい。麻衣、唯!!」


今、雄叫びをあげたのが…




桐山桃華(キリヤマモモカ)。



元の名を…

“池上桃華”



正真正銘、あたしと聖哉のお姉ちゃん。



24歳のスタイリスト。




あたしとは、6歳差。



そして、桃姉と旦那、慎吾(シンゴ)さんの子供。



双子の姉、麻衣(マイ)



妹、唯(ユイ)。




「「奈央ちゃん悠くん遊ぼーっ」」



桃姉のところから、勢い良く走りだした麻衣と唯はあたしたちのところへ走ってきた。



「コラッ。あたしたちはもう帰らなきゃいけないのよ!
また今度遊んでもらいなさい」



「またね。麻衣、唯」



『また今度な!』



麻衣と唯の頭を撫でながら、あたしたちは桃姉に手を振った。



「奈央、また連絡するわ。元気でね」



「桃姉も元気でね!」



どうかいつまでも、相変わらずな桃姉でいてください…



「悠も元気でね?
また麻友香ちゃんと遊びに来なさいね!」



『はい。
桃華さんも体に気を付けて…!』



桃姉たちは、
早々とショッピングモールをあとにした。