俺のおもった通り掃除は
進まず……―

『みぃなちゃん!!俺と一緒に
 掃除しよ♪』

『ぇ?私はキッチンを……―』

『ヤだ!俺と一緒に──』

完全に困ってるぞ……―みぃな。

『おぃ、流季ヤメロって!
 イヤがってるだろ───?』

『修の言う通りだ。
 ヤメてあげろ。。』


『しぃちゃん、淳さん
 ありがとぅございます…―。』

『俺、悪者……―。』


『そ、そんなことないよ!!
 掃除してくれたらもっと
 嬉しいんだけど──』

『掃除するぅ♪』

──単純ヤローめ……―。
──こりゃ掃除
一月かかっちまうぞ……―。


『ねぇ、しぃちゃん?』

『ん、何だ?』

『エプロン持ってる??』

あ、あのなぁ
俺、そんなに準備よくねぇし
家事なんかする訳ねぇだろっ!

『もってねぇ……―。』

『あ、そぉ??』

『俺、もって……―る。』

ソコに登場したのは
顔を真っ赤にした淳。。

笑えてくる──。

『は、ハハっ。く、苦しい』

『わ、笑うな!!』

『えっと、何が可笑しいの?
 しぃちゃん??』

イヤ、だって普通じゃねぇよ??
淳がエプロン──なんてさ?

『もぉ、しぃちゃん、
 そんなに笑うなんて最低っ。
 エプロン、借りますね♪』

ズガーン──。

最低っ。最低っ。最低っ。


【2t】の重さが
俺を押し潰したのは間違いない。

『かなりデカイけど、
 それでいい??』

『はぃ。ありがとうございます♪
 汚れちゃうかも
 しれませんけど……―』

『そのためのエプロン、
 だから大丈夫。。』

柄にあわない笑顔を
飛ばしやがって──。って
流季は???


現金なヤツ、真面目に掃除して
やがる……―。。

『じゃあ、はじめましょう♪』

『あぁ、そだな。。』


──俺、掃除する気
失せた……────