解説

この物語の主人公は、女性が飼っていた猫です。

女性は結婚して家を出たのですが、「荒れた手」とあることから、実は不幸な生活をしています。

猫は女性に会いたくて家を飛び出し、彼女の家にたどり着きますが、追い詰められた彼女に泥棒あるいはネズミか何かと間違えられ、猫を撃ってしまいます。

女性は、幸せだった頃に側にいてくれた猫を自ら殺してしまったことに絶望し、日頃の不幸な生活の疲れもあって、猫の後を追ってしまいました…。

というお話です。バッドエンドですが、猫も女性も、一緒にいた時が一番幸せだったと思っていたことは一致しているので、2人とも幸せな最期だったということになります。