なんで…、
泣きそうな顔してるの…?




目にいっぱい涙を溜まってる隼人を見て、あたしは反抗することを忘れてしまった。




「…俺は、ずっと覚えとった」


隼人はそう言って、下に俯いた。




…過去に何があったのか、分からない。


あたしと隼人はどういう関係だったのか、覚えてない。


だから…


「…ごめん…」


という言葉しか、出てこなかった。




「……。」


隼人は顔をあげて、あたしをじっと見つめた。