「や、ナンパちゃうねん。
名前、なんて言うん?」
男子高校生が真面目な顔であたしに聞くもんだから、
「大谷、椎榎ですッ」
……って答えちゃったんだな…。
「こら椎榎言っちゃダメだよ~」
今度は唯抖が来た。
「…椎榎?」
……なんでこの人は、こんなにしつこいんだろ……。
そして、
「…椎行くぞ」
と淨弥は低い声で言って、あたしを連れて早足で歩き始めた。
「えっ、あ」
まだお礼言ってなかった!!!
振り返ってみると、男子高校生と目が合って、ニッコリと笑顔が帰ってきた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…