「…ん?椎?」 男子高校生は淨弥に構わず、あたしを頭のてっぺんから爪先まで眺める。 な、なにする気だろこの人……。 「……行くぞ」 淨弥はあたしの手を取り、自分の方へ引き寄せた。 「ねぇキミ、名前、椎って言うん?」 え? 突然なに聞くんだろ… ていうか隣の淨弥の背中から恐ろしいオーラが出ていることに気付いているのだろか………。 「ナンパの仕方ちょっと古くない?」 いつの間にか靖杜が隣に来ていた。 ……ナンパ…?