「ばっ、バカ、そ、そんなんじゃねぇよッ」


りんごジュースを飲む途中だった宇津井はむせてしまったようだ。




「ヒロ慌てすぎですよ」


佐田先生はクスクス笑いながらそう言った。




淨弥をチラっと見ると、

「!!」

視線がぶつかった。




そしてくすっと笑う淨弥。




「…俺にエロ本なんて、必要ない」


そう言ってあたしの手を取って、


「…椎にかなうエロ本なんて、ねぇし」


優しくキスをおとした。



かぁぁあ、と顔が熱くなっていく。



…王子は、なんて恥ずかしいことを言うんだろ…。