最初は、
本気で椎のこと狙ってると思ってたけど、

昨日の夜、気付いたんだ。




本当に狙っていたら、
昨日、部屋に来て、俺を椎の所に行かせる訳ない。




「…本物の愛やったら、
たとえ、誰が引き裂こうと、どんなことが起ころうと、
崩れることはないんや」


真面目な顔をして、
隼人はそう言った。




「…つまり、
俺の気持ちを確かめたかった、ということ?」


「せーかいっ♪」



…でも、どうして…。

隼人は俺の心を読んだのか、
こっちを向いて、ニコッと笑う。