「それで…、今回の旅行で再会した…、という訳だね」


佐田先生の言葉に、
隼人は微笑みながらうなずいた。




……隼人が、
あの時の男の子だったなんて……。




「椎ちゃんは俺のこと忘れたっぽいけど、
俺はずっと椎ちゃんのこと、覚えとったで」


あ、あたしは……。




「わっ、忘れてはいないよ?ずっと覚えてたよ?

ただ、隼人何もヒントくれなかったから、分かんなかっただけだよ…」


あたしの言葉に、隼人以外のみんなは驚く。



隼人は、目をすっと細め、
とても優しい笑顔を見せてくれた。