……ん? …なんか走ってくる気配。 …あれ、目の前に…。 缶コーヒーをどかしたら、彼はしゃがみ、あたしと視線を合わせ、そして 「……バカっ」 いきなり抱き締められた。 「……淨弥っ!!」 淨弥だっ!!! あたしはぎゅーっと抱き締め返し、淨弥の胸に顔を埋めた。 「……ごめんな…?ごめん…、こんなに待たせてごめんな……」 ……なんかひたすらと謝る淨弥。 「……淨弥になにもなくてよかった…」