「…びっくりした…」


佐田先生、遊び過ぎだよ…。

どんだけあたしをからかえば気が済むんだぁっ。




「……なぁ」

「…へっ?」



「まだ、俺のこと、思いだせないん?」


隼人はあたしの前に来て、前屈みになって、あたしの目をまっすぐに見た。




「あっ……」


あたしが戸惑ってると、隼人はあたしの手を握った。




「椎ちゃん、明日の午前、俺にくれへん?」


……俺に、くれへん??




「それって…」

「椎ちゃんと一緒に、行きたいところがあるん」