……ポツッ…ポツッ… 雨が降りだして、淨弥は 「…帰ろうか」 とだけ言って、あたしを引っ張りながら早足で歩き始めた。 隼人が少し気になるけど…、淨弥についていくのに必死だった。 ―――――――……… ――――――……… ホテルに戻って、濡れた髪をタオルで拭きながら、さっきの場面を思い出す。 「ねぇ淨弥」 「…ん?」 「どうしてさっき、あんなにじっと隼人を見てたの?」 頭を傾げながら淨弥に聞くと、 「…わかんない」