「何だよ…。
もとはと言えば海斗のせいだぞ?
人の女に手ぇ出すから。」
そんな空の冷たい言葉にも動じず、ただずっと冷たい目で睨んでる海斗……
海斗…?
どうしたの……?
「だから何だよ。
人の女だから手ぇ出すな?
お前が美波の彼氏だと??
ふざけんな!!!
ホントにお前が美波を好きならこの世にいなければよかったんだなんて考えるわけないだろ?
俺だってそうだ。
美波に出逢えて、俺も美波も生まれてきてよかったって思ってんだぞ?」
海……斗…
そんなこと思っててくれたんだ……。
私のことちゃんと考えてくれてるんだ。
私はどうしてこんな大切な人に応えることはできないんだろう…。
早くしないと気づいた時には手遅れになってるかもしれないのに………
「海斗…
俺は…俺は決してしてはいけないことをしてしまったんだよな……。
美波…ゴメンな……
お前のせいじゃないのに…
俺の分まで幸せになれよ……。
夏歩や昂にもヨロシクな。」
「何言ってんのよ!!
空…私に償ってよ……。
反省してるなら罪を償え!」