「1人で辛かったらいつだって父さんも母さんもいるからな…?
何でも1人で抱え込むんじゃないぞ。」
「うん…っ
心配、してくれて、ありがとう。
私、お父さんお母さんの子で……ホントに、良かった…!
ありがとう………」
帰り道。
1人、夕日が輝く川辺を歩いていた。
暖かい風。
季節は春になろうとしていた――。
今度から、私は高3になる。
その前に産休に入るから、ほとんど学校行けなくなるけど………
「みんなと一緒に卒業したかったなぁ……。」
夏歩。
昂。
空。
美海。
湊。
そして、海斗……――――
全員で、揃って卒業証書を手にしたかった。
海斗。悔しいよ………
約束、したのにね?
一緒に、ちゃんと卒業しようなって――――
そんなこと言っても、もうあなたは帰ってはこないけど……――――