「私、海斗が苦しんでまで生きてほしくない……。
海斗――きっともう疲れたんだと思うんです。
前に先生に言われました。
これだけ持ったのも奇跡だって――。
海斗、私のためにって言ってムリしてたんです…。」
もう、海斗が疲れたって言うなら―――ゆっくり休んでくれていいよ…。
私も、それなら覚悟できる気がするから……――――
ウィーン―――
いきなり手術室の扉が開いた。
気づくと、ランプも消えていた――。
「!先生!!」
「美波ちゃん………」
先生の顔色を見てすぐに思った……………
“海斗はもう助からない………”
「先生………
海斗、もうムリなんだね……。」
「……!?
何で………」
いかにも慌てた姿を見せる先生―――
やっぱり、あってるんだね………
海斗はもう――死ぬんだ……。
覚悟できると思ってたのに、私の目はすでに涙でいっぱいだった――。
「美波ちゃん……
海斗くんは―――」