「……寝てないよ。」



私は扉の反対側、窓の方に向いているため海斗からじゃ顔は見えない。


ましてや、部屋が暗いから分かりづらかった。



ギシッギシッ


海斗の足音が少しずつ私に近づいてくる。



その瞬間、私の胸も大きく波打った――。


ドキッドキッ………



不覚にもドキドキしてる私。


こんな状況前にも何回かあったのに、やっぱり馴れることはないな……。



いつもいつもドキドキさせられる。



「美波……」




海斗に名前を呼ばれて、私はゆっくり起き上がり海斗の方に向いた。



「海…斗………」



海斗に抱かれる度に、思うことがある…。


私は、こんなに幸せでいいのかな?



いつか、この幸せが離れていくのかな?

って――。



海斗に抱かれている時間は夢のようで、すごく心地いい……。



こんな心地いい時間も、いつかは消えるのかな…?



でも、海斗に抱かれている間はこんなことすぐに忘れてるけど…(笑)




「美波。」




チュッ………



音をたてて私と海斗の唇が重なる。


キスをしたのは私。



きっと、海斗のことだから理性は完全にとんでいくだろう……。



私も同じ。


自分からキスしながら、止められなくなる――。



とにかく好き………


海斗が苦しいくらいに好きなんだ―――。



「海斗………好き。
ずっと愛してるよぉ…っ」