「どうなるって……
生きんだろ。そりゃ。」




海斗は当たり前と言うように軽く言った。



生きる……かぁ。


私、海斗がいなくなって1人で生きていけるのかな…?



「でも私、1人で生きていく強さ無いよ。

1人じゃ孤独でたえられない……。」



「美波………」




海斗みたいに大好きだって、大切だって思える人がいるなら別だけど。



「海斗がいなくなったら、私を支えてくれる人もいなくなる。

そんな中で……
私は1人で生きていけるのかな…?」




海斗みたいに強い人間に生まれてきたかった…。



て言うより、
もとから出逢わなければ良かったんだね……私たち。



そしたら、海斗の足を引っ張ることも無かったのに……………



「なーに言ってんだよ。」




そう言って、


コツンっ

頭を小突かれた。



「痛っ
もう!海斗!」



「ハハッ」





……………



海斗の笑顔を見て、
私は怒りまでもを忘れてしまった…。



久…々に、見た。




それは、海斗が病気になってから一度も見なかった無邪気な笑顔だった………



白い歯を見せ、
目尻が若干垂れる“あの笑顔”を―――。




「海斗……。
やっとその笑顔見せてくれた―――。」