次の日。
結局夜は眠れなかった…。
そのせいか少し、目の下に隈ができている。
「はぁ……
最近イヤなことばっか。」
1人でグチりながら教室に入ると………
「美波っ!
おっはよー!!」
明るい夏歩が迎えてくれた。
良かった…。
明るく戻ってる。
もうこのまま戻らないんじゃないかってヒヤヒヤしたけど、大丈夫みたいね。
「おはよ。夏歩。」
「ねぇ、聞いてよ!
昂ともう一度やり直してってお姉ちゃんに言われたの!
で、今朝昂に話したら笑顔でOKしてくれたの。」
なーんだっ!
こっちも心配することじゃなかったんじゃん。
ホント良かったね。
夏歩………
「じゃあ…より戻せたんだ!
良かったね!夏歩!」
「うんっ!
ありがとー!
美波のおかげだよ!」
私の……おかげ…
何にもしてないのに……
ありがと……―――
私は、2人がもう一度やり直したってだけで、嬉しいよ…。
2人が、夏歩が笑ってくれてるだけで、嬉しいんだよ?
「これからは、仲良くするんだよ?2人とも。」
「はぁーい!」
実は、羨ましいって面もある……。
2人とも、“永遠の別れ”は無いんだもん………
海斗だって、病気が100%治らないわけじゃない。
でも、100%治るという保証もない……―――
いわゆる、
生と死の間に立たされた彼氏彼女なんだ……――――