私、早川世那(はやかわせな)は俗に言うお受験、
つまり中学受験をしてこの学校に来た。

あの日は入学式から何日か経った日だった。
学校をまわるための行事。

私たちの学年の先生は全員集まっていた。

ふと目にとまったのは、1人の先生。

何でだろう。

私はそのとき、「あの人が担任だったら良かったな」
そう思った。


何日かして授業が始まり、
あの先生は国語の担当だということがわかった。

名前は沢村先生。
沢村康一(さわむらこういち)。


そのときの私は特別な感情なんて抱いていなかった。

何故なら、好きな人がいたから・・・。