恐る恐る 輝樹のきれいな顔に
自分の顔を近づけ
唇を合わせ

さっきのように
輝樹の真似をしてみるけれど

うまくいかない・・・

息もできない・・・

「うまく できないよ・・」

「そんくらいで 泣きそうな顔すんなよな~
大丈夫だって、上出来。
後は 息さえできればな。」

大きな手で 頭をポンポンとされ
手を繋いでくれる。



たぶん、こんな
ふとした優しさが
私は たまらなく好きになっていくんだ。



今日、会って
手を繋いでくれない事で
どれだけ 手を繋ぐ事で安心できるか
よく分かった。

キスをしてくれる事も
些細な事で笑ってくれる事も

輝樹なりに
私を安心させようとしてくれてるのかもしれない。


・・・もしかしたら

いろんな女の人にしてる事なのかもしれないけれど

もう、考えないようにしよう。

せっかく輝樹と一緒にいる
貴重な時間だもん。


余計な事を考えてたら
もったいない。