「何か 不機嫌だな?」

そりゃ、他の女につけられたキスマーク見せられて 機嫌いいわけない。



「別に・・・・・」


でも、そんな恋愛を選んだのは私。

だから・・・・


「ねぇ、輝樹」

「ん?」


どう 自分自身を守りながら
うまく付き合っていくか・・・


「目閉じて?」


「春菜からキスしてくれんのか?」


「うん、だから
目閉じて」


そして、どう伝えるか・・・


そっと唇を重ね・・・


「っつ・・・おま!?
噛んだな!?
いってぇ・・・
つーか血出てきてんじゃねぇか」


ささやかな復讐。


「きっと キスマークつけた人も
輝樹の事 食べちゃいたいくらい好きなんだね」


「ったく・・・
嫌味言いやがって・・・
仕方ねぇな・・・
ほら、好きなだけ食えよ。
ちょっとやそっとの血出たくらいじゃ 何も言わねぇから」


そう言いながら
私の顔に近づき

微かに血の味がするキスをすると


「もう噛まねぇのか?」


意地悪そうな笑みを浮かべている。