「何か ほしい物とか
ねぇのか?」

「ほしい物・・・?」

「あぁ、買ってやるぞ?」

そんな事 急に言われても
その言葉だけで舞い上がりすぎて
まったく思い浮かばない・・・

「何でもいいぞ?」

「んー・・・・ありがとう。
でも、大丈夫。
今 ほしい物とかないから・・」

「ったく、こういう時は
普段 自分で買わないような物を意地でも見つけて 男に買わせるのが女なんだけどな。
春菜は やっぱ
男遊びはできねぇタイプだな」

「そもそも 男遊びなんてしないし・・・」

「そうかー?
浮気未遂が 結構あった気するけどな?」

「そんなのないもん・・・」

「ふぅん?あの純情少年とか
あとは、ナンパにも行ってたよなぁ?」

「それは・・・」

反撃できない・・・・。



「あー!輝樹じゃん!」

正面から歩いてくる女の人が
輝樹の元へ走り寄ってきた。

「なぁにしてんの?
っていうか、こんな明るい時間に
輝樹に会うのが奇跡なんだけど。
え、何、彼女いたの!?」

繋いでる手を見ながら
意外そうな顔をしている。