いとこくんの家で
ただ、飲み食いしながら
他愛もない話をして
盛り上がる。

盛り上がって・・・
楽しくて・・・

部屋の扉が開いた事も
気づかなかった。

いとこくん達の視線が
私達の背後に向けられ
振り返ると

輝樹達の姿があった。

振り返った瞬間
輝樹と目が合ったけれど
すぐにそらされ
何も・・・言わず、
初対面のような態度に
胸が痛んだ・・・

輝樹と輝樹の男友達が2人、
そして 女の子が2人・・・

狭い部屋に
こんなにも人が座ると
私と美香は
身の置き場に困るのは当たり前だ・・・

いとこくんも
予想もしない事態に
私の方を 気まずそうに見ながら
輝樹達と話をしている。

「けんけん、俺
春菜ちゃん達送ってくる」

私も、美香も、いとこくんも
気まずい雰囲気の中
秀忠くんは こんな状況の中でも
冷静すぎるくらい冷静だ。

秀忠くんの車に乗ると
緊張してた心が緩んだのか

肩の力が抜けるように
美香にもたれかかった・・・