「・・・によ」

「えっ・・・?
春菜ちゃん?」

「何よっ、どいつもこいつも
何も言えないだの、俺の口からは、だの。
本人は 何にも教えてくれない上に
はぐらかしてばっかだし、
だいたい 何で私ばっか
こんな悩まないといけないわけ!?
張本人は のほほんとしてさ~
いいかげんにしてよ!」

「あーあ、春菜がキレた・・・
ケンちゃんのせいだかんね・・・」

「え・・・俺・・!?
マジで・・・
ご、ごめんって・・
春菜ちゃん・・・」

「あー、スッキリした。」

美香もいとこくんも
ポカンとしているけど
溜めてた事を口に出すだけで
だいぶスッキリした。

「は、はるな?」

「春菜ちゃん・・?」

「ん?」

「俺にキレたわけじゃ・・?」

「まさか!何でいとこくんにキレるの?」

「いや・・・その
俺が教えられないって言ったから・・・」

「あははは、そんな事で
怒るわけないじゃん。
まぁ、正樹くんも教えてくれなかった上に
いとこくんも教えてくれないから
そりゃ、少しは腹立つけど
それぞれ 教えられない理由っていうのがあるわけだし
私だって そんな事くらい分かってるから。」

「ほんとに?怒ってない?」

「怒るわけないじゃん~
何か 私ばっか必死なのが悔しくて
自分自身に怒ったようなもんだから・・」

「もう~、春菜ってば
いきなりキレるから
ビックリしたじゃん!」

「ごめんごめん、
でも おかげでスッキリしたかも・・」

ほんと、いつだって
私ばっかり必死すぎて
情けなくなる・・・