30分くらい 車を走らせてるけれど、
どこに向かってるのか
全然 検討もつかない。

「ねぇ、どこ行くの?」

「春菜を捨てに・・・」

「すっ・・!?」

「あははは、そんなわけないじゃん。
おっもしろい反応だな~」

何だか・・・・・
出会った頃の 輝樹を思い出す・・・
やっぱり、この2人は
似てるんだと確信した。

「もうちょっとで着くから
辛抱しといてー」

途中のコンビニで
お菓子とジュースを買ってもらい
ドライブを楽しんでるけど
私ってば 一体・・・・

ようやく車が停まり
亮くんの後ろを
駆け足でついていくと

「あそこ見えるか?」

指差す方向に目を向けると
建ててる途中の家?

家・・?もしかして

「輝樹がいるの?」

「大正解ー!
って、バレないようにね。
バレたら
俺 半殺しにされちゃうし?」

「輝樹いるの?
・・・でも、
よく見えない・・・
っていうか、どれか分かんない」

「ちょっと離れてるからなぁ・・・
仕事中だし・・・
もう少し 大丈夫かな・・」

そう言うと
私の手を引き
歩き始めた。