「あれ、春菜ちゃん」

その男が何かを言おうとした時

ちょうど救世主が現れた。

「・・と、川畑先輩・・?」

「おぉ、ようやく帰ってきたか。
お前、車はあるのに
どこ消えてたんだよ?」

「今日は遠くの現場だったんで
会社の車で相乗りだったんですよ。
って、急にどうしたんですか?」

「別に用はないけどな。
来て 暇してる所に
春菜が来たから遊んでたんだよ」

「春菜ちゃんと知り合いだったんですか?」

「いや?今、知り合った。」

「その言い方だと 知り合いかと思ったじゃないですか~
紛らわしい言い方しないで下さいよ」

「それより、お前 春菜の彼氏の話聞いたか?
年すら はっきり分ってないとかぬかすから
説教してやろうと思ってたとこだったんだけど
まぁ、言い訳くらい聞いてあげないとな」

説教!?言い訳・・!?

「いやいや、先輩
春菜ちゃんの保護者じゃないんですから・・」

「お前分かってないなぁ~
春菜は 世間っていうものを知らないだろ?
だから、騙されてることにも
気づかないだろうが!」

「いや・・・あの、
春菜ちゃんの彼氏は
先輩も知ってる人ですよ・・」

「お前か!?
俺の可愛い春菜を騙してる男は」

俺の可愛い春菜!?
何か・・・この人・・・
完全に 私の保護者になってる気する。

「いえ、俺じゃないですけど・・」

「翔か?篤志か?あとは・・・」

「俺の同級じゃなくて・・・」

この2人の会話に入り込めない・・・