「ねぇ、春菜。
明日の夜 暇・・?」

「たぶん、暇だけど・・」

どうせ、輝樹から電話ないし・・・

「明日 うちに来れる?」

「美香の家に?」

「明日 うちの両親いなくてさー
1人で晩御飯って 虚しいじゃん?
だから、一緒に食べよ?」

「それは 全然構わないけど
翔君とじゃなくていいの?」

「いいも何も・・・・
翔ちゃん 10時過ぎしか会えないって言うし
それまで ご飯ガマンしてたら
私 倒れちゃうじゃん?」

「あははは、たしかに。
そういう事なら
お腹ペコペコの状態で
美香の家行く事にするね~」

「うん、バッチリ
お母さんが ごちそう作っててくれるから
期待しておいでね~」


学校にいると
何だか、輝樹との事が
違う事のように思えてくる。

結局、美香には
輝樹の事は 何も話さないままだ。

話したら 美香の性格だと
別れなさいオンパレードだ・・・

浮気されて
何も言わないままっていうのも
美香の性格上
絶対 許せない事だし・・・

何より さんざん
輝樹の事で心配させてるのに
これ以上は・・・

・・・でも、

この前の女の人について
何も聞いてこない・・・

というか・・・

あえてその話題に触れようとしない。

そう考えると

美香なりの優しさが
伝わってくる。