「ほら、春菜ちゃんも
一緒に 間違い探ししてよ?
もうすぐ応募締め切りだから
急がないと・・・」

「あ、うん・・・・
っていうか、
正樹君って こういうのするんだね。
何か意外・・・」

「そう?俺 こういう
チマチマしたの大好き。
クロスワードは苦手だけどね。
あっ、輝樹は こういうの嫌いだからね?」

自分の周りに
こういう雑誌で集中してる人がいないせいか
何だか 意外すぎておもしろい。

輝樹は・・・・・

たしかに こういうの嫌いっていうのは分かる気がする。

「やっぱり
双子でも 違うもんなんだね~」

「そりゃあねー。
顔は似てるけど、後は
正反対かも?」

「女たらしの所は
似てるよ・・?」

「おっ、春菜ちゃんも
言うようになったねー
女関係はねぇ・・・・
まっ、顔がいいからさ?」

「ぷっ・・・あははは
自分で言っちゃダメでしょ~?」

「そう?でも
本当の事でしょ?ははは」

「・・・たしかにね」

何だか 正樹くんの事を
かなり誤解してた部分が多かった気がする。

こうして話すと
何となく いとこくんの雰囲気と近くて
気兼ねもなく話せる。

輝樹と同じ顔だけど
そんなにドキドキもしないし
緊張もしない。

やっぱり 私は
輝樹の顔だけが好きじゃないんだと
確信ができた。

・・・けど、
どこが好きなのかなんて

やっぱり、分からない。