いや、
これは予感とは言わないか・・

向こう側から こっちに向かって
歩いてくる2人組みは
いろんな車のライトのおかげで
確信できるほど
顔が見える。

逆瀬川くんも
私と美香が見ている方を
立ち止まって見ている。

「あー・・・まただ。
また 新たな出会いがないまま
今夜もお開きだ・・・」

美香が 大きなため息をついた。

「2人の知り合い・・?」

「知り合いっていうか・・・
美香のいとこ・・?」

「そうなんだ、あれ・・・
あの・・・・」

「はるなぁ?
何で 春菜ちゃんは
ここにいるのかなぁ?」

私と逆瀬川君の会話を遮るように
輝樹が 少し離れた所から
叫んでいる。

逆瀬川くんは
何か言いたげな感じのまま
車に戻って行った。

私の隣に 輝樹が座り
美香の隣に いとこくんが座った。

肩に手を組まれ
輝樹の顔が
私の顔を覗き込む。