《輝樹の車は~?

俺、車ねぇもん?

うっそでしょ。前 駅いたじゃん。

俺 免許すらねぇし。

完全にウソでしょ?

あはは、かなえちゃん、輝樹の言う事信用しちゃダメだよ。
こいつは 彼女にしか本当の事明かさないタイプだから。

え~、じゃ 私が輝樹の彼女になれば 本当の事教えてくれるって事?

かなえじゃ 俺の彼女はムリだな。

何で~?

何ででも。》



聞きたくない会話まで聞こえてくる。

もう、顔なんて見なくても
完全に確信できるし・・・

顔で確認したら
輝樹の顔だと確信しても
もしかすると
正樹くんの方かも。

なんて思えるけど・・・

あの 話し方は輝樹だし・・・

っていうか、

完全に 女の子が 輝樹って
名前で呼んでるし・・・

建物の影から
姿を探すと

一緒に話してる
かなえ って子と
顔が至近距離すぎる事に
また ショックを受けつつ
美香と 裏道の方から
駅に向かった。